本日のブログから「外力をうまく使ったエクササイズ」についての記事を書く予定でした。しかし、私の中でそのタイトルに少しの違和感がありました。色々と考えた結果、「身体の動きを良くするエクササイズ」というタイトルで、新しいシリーズの記事を書こうと思います。
播州太郎「どっちもどっちやな」
わたりたかし「・・・」
それでは本題です。本日のブログでは、具体的なエクササイズを紹介する前に、「身体の動きを良くするエクササイズ」とは何かについて書こうと思います。まずは以下の図をご覧ください。

このブログを始めた頃に何度も登場した図です。このブログにおいて「身体の動きを良くするためのエクササイズ」とは、身体の動きの「滑らかさ」や「エネルギー効率」を向上するためのエクササイズの事です。動きの滑らかさとエネルギー効率を向上するためには何が必要か、少し振り返ってみましょう。
「滑らかな動き」とは、余分な抵抗の無い動きの事です。身体の内部に動きの制限があると、余分な抵抗が生じます。動きの滑らかさを向上するには、動きの制限を取り除く事が大切です。別の言い方をすると、身体本来の動きを取り戻す事が大切です。
「エネルギー効率の良い動き」とは、外力をうまく使った動きの事です。外力とは、地球の重力や床反力(ゆかはんりょく)など、身体の外側から作用する力の事です。床反力とは、地球からの反作用の力です。したがって、動きのエネルギー効率を向上するには、地球の重力をうまく使う事が大切です。
身体の動きを良くするエクササイズとは、身体本来の動きを取り戻し、地球の重力をうまく使う事を可能にするエクササイズの事です。
「筋肉は縮むしか能がない」、これは私の恩師の言葉です。理学療法士の養成校に在学時、運動機能学という講義の中でこの言葉を聞きました。深い学びが得られる言葉です。
一般的にエクササイズというと、筋肉を鍛える事が目的、というイメージの方も多くいるかと思います。しかし、筋肉は適切に伸ばされる状況になければ、うまく働く事ができません。筋肉を鍛えようとエクササイズを行い、かえって身体を痛める人は多くいると感じます。
私が紹介するエクササイズは、筋肉を鍛える事を主たる目的とはしていません。身体の動きを良くする事が主たる目的です。しかし、身体の動きが向上すると、それに応じて必要な筋肉は自然と備わります。多くの場合はそれで十分でしょう。また、アスリート等でパワーの増大が必要な場合は、身体の動きを改善した上でトレーニングを行うと、より望ましい結果が得られるでしょう。

身体の動きを良くするためには、エクササイズの中で以下の条件が満たされている事が重要です。

- リラックスして実施できる
リラックスして実施できる。別の言い方をすると、痛みや違和感を感じる事なくエクササイズを実施できるという事です。これは、エクササイズによりかえって身体を痛めてしまう事を防ぐためにとても重要です。
- リズムが良い
リズムの良い運動は、身体の滑走性や流動性の改善に役立ちます。また、リズムの良い運動は、身体の弾性の改善にも役立ちます。つまりリズムの良い運動は、身体本来の動きを取り戻す事に役立ちます。
- 腹部深層(身体の芯)が働く
腹部深層(身体の芯)が働くエクササイズは、身体の内部でバランスの良い筋活動が生じます。それにより、地球の重力や床反力などの外力をうまく使う事が可能になります。
リラックスして実施できる・リズムが良い・腹部深層(身体の芯)が働く、これらの条件を満たすエクササイズを実施する事で、動きの滑らかさやエネルギー効率を向上する事が可能になります。
次回のブログから、上記の条件が満たされた具体的なエクササイズをご紹介します。それでは、また次回。
関連記事
次の記事 身体の動きを良くするエクササイズ-02-【ライオン運動】
前の記事 今後の方向性について