前回のブログの後半で、以下の図を紹介しました。

そして、それぞれの姿勢に対して⭕️と❌をつけました。

上の図は、座位姿勢に対する基本的な私の考え方を表しています。本日のブログでは、なぜ私がそれぞれの姿勢に対して⭕️や❌をつけたのか、その理由をご紹介しようと思います。
はじめに、私が❌と示した姿勢は、以下の2つです。

Aの姿勢が❌と示された事には、多くの人が同意するでしょう。いわゆる猫背です。しかし私は、ただ猫背というだけでこの姿勢に❌をつけている訳ではありません。理由を述べます。イスに座る際には、骨盤の一部である座骨でしっかりと体重を支える必要があります。しかし、Aの姿勢では座骨での支持が不十分です。そして腰の一部に過度な伸張ストレスが加わっています。したがって私は、Aの姿勢を❌と評価します。
Eの姿勢が❌と示された事には、賛同できない人もいるかもしれません。いわゆる背筋を伸ばした姿勢です。一般的に背筋を伸ばした姿勢は良い姿勢であると認識している人が多いようです。しかし私は、必ずしも背筋を伸ばした姿勢が良い姿勢であるとは限らない、と考えます。Eの姿勢の場合、背部の過度な筋活動に頼って身体を支えています。この姿勢を長時間続けると身体が疲れてしまいます。またこの姿勢では胸椎の一部に過度な圧縮ストレスが加わっています。したがって私は、Eの姿勢を❌と評価します。

私が⭕️と示した姿勢は、以下の3つです。

上記3つの姿勢に共通して言えるのは、これらの姿勢では首肩周りの余分な力が抜け、座骨をうまく使って身体を支持しているという事です。基本的にこれらの姿勢は、腹部深層の適度な筋活動によってコントロールされています。身体の芯を使ってコントロールしていると言ってもいいでしょう。私は余分なメカニカルストレスを感じる事なく、これらの姿勢で座る事が可能です。したがって私は、これらの姿勢を⭕️と評価します。
では、上記3つの姿勢の中で、どれが最も適切な姿勢と言えるのでしょうか?それは目的次第です。これについては、次回のブログで書こうと思います。
本日のブログでは、座位姿勢に対する基本的な私の考え方を紹介しました。それぞれの座位姿勢に対して⭕️や❌の理由を紹介しました。座位姿勢のコツを以下にまとめます。

座骨の場所を認識するのは簡単です。座りながら、お尻の下に手を入れてみて下さい。左右に一つずつ丸い形の骨が感じられると思います。それが座骨です。

座骨は「座る骨」と書きます。座る際は、座骨をうまく使いましょう。
播州太郎「ダジャレか?」
それでは、また次回。
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